札幌交響楽団名誉指揮者のラドミル・エリシュカ氏が、9月1日、プラハで逝去されました。88歳でした。
エリシュカ氏は1931年、チェコ生まれ。チェコの名門、カルロヴィヴァリ交響楽団の首席指揮者・音楽監督として1969年から1990年まで活躍。1978年、プラハ音楽アカデミーの指揮科に招かれ、33年間教鞭を取り、多くの指揮者を育てました。2001年から2013年まではチェコ・ドヴォルジャーク協会会長も務めました。2004年に初来日。
札幌交響楽団とは2006年に初協演、2008年からは首席客演指揮者、2015年からは名誉指揮者を務めました。体調がすぐれなかったにもかかわらず、2017年10月、最後の来日公演を行い、惜しまれつつ日本での活動に幕を閉じました。その間ほぼ毎年2回来日、楽団員、聴衆双方から愛される指揮者でした。
札幌交響楽団との関係はわずか10年あまりでしたが、42公演で共演を重ね、CDは14タイトル発表しました。音楽的にも人間的にも大変深い時間をともにでき、札幌交響楽団にチェコ音楽の伝統を伝え、楽団の発展に尽力してくださいました。
札幌交響楽団としましては、大変残念であり、深い喪失感を禁じえません。マエストロ・エリシュカにはあらためて心からの感謝の意を表し、ご冥福をお祈り申し上げます。
みなさまのこれまでのご厚意に心より御礼申し上げます。
公益財団法人 札幌交響楽団